澪　‐軌跡を描く‐

心の奥に、怪物がいる。
あなたにも、私にも。

最近ハマっているミステリードラマ「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」に原作本があると知り、思わず購入しちゃいました！


▼ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子

著者が内藤 了さんという方で、角川ホラー文庫から出版されています。
…原作だと、タイトルが「猟奇犯罪捜査班」なんですね。
ドラマだと、「異常犯罪捜査官」なのに…何か意味があるのでしょうか？
音の響きとしては、猟奇の方が禍々しい印象を受けますね。


本の裏表紙に書いてある、作品の説明はこちら。

奇妙で凄惨な自死事件が続いた。
被害者たちは、かつて自分が行った殺人と同じ手口で命を絶っていく。
誰かが彼らを遠隔操作して、自殺に見せかけて殺しているのか？
新米刑事の藤堂比奈子らは事件を追うが、捜査の途中でなぜか自死事件の画像がネットに流出してしまう。
やがて浮かび上がる未解決の幼女惨殺事件。
一体犯人の目的とは？
第21回日本ホラー小説大賞読者賞に輝く新しいタイプのホラーミステリ！

ドラマを先に見たからなのか、思ったよりもグロくなかったですね。
…その分、最初にドラマを見た時の凄惨さはなかなかでしたが。


また、ドラマと原作の相違点も大分ありました。
ドラマでは、主人公・藤堂比奈子が、「人を殺す者と殺さない者の境界線はどこにあるのか？」という疑問を解決するために刑事になった、心を持たないサイコパスとして描かれていましたが、原作ではその真逆で、感情豊かで、繊細な女性として描かれていました。
個人的には、ドラマ版の方が好きです。
特に、「人を殺す」意思を固めた犯人と対面したときの、「そう…その顔が見たかったの」というセリフが印象的でした。

あとは、主人公の藤堂比奈子を演じる波瑠さんの表情が、何とも言えず綺麗で…！
過去の捜査記録や、被害者の遺体と対面したの時などの、あの大きな目がゆっくりと興味深そうに動いていく様子や、その時の無表情さが、本当に素敵なんです！
もちろん、仕事モードというか、外用の笑顔を浮かべている表情も素敵なのですが、その時でも、若干の違和感や嘘くささを感じられて…。
ああいったシーンや表情の作り方とかを見ると、「やっぱり俳優さん・女優さんは凄い！」と実感しますね！
絶対に真似できないですね…！


その他のドラマと原作の相違点は、関ジャニの横山裕さん演じる東海林のキャラクターですね。
ドラマだと、斜に構えたような、厭味ったらしい性格をしていますが、原作だと、要潤さんが演じる倉島のキャラの性格なんです。
ドラマ版の東海林のキャラクターは、恐らくドラマオリジナルなのかな？

逆に、林遣都さんが演じる中島保は、ほぼ原作通りというか、むしろ本の中から出てきたみたいに、キャラクターから感じる印象がまったく同じでした。
まん丸メガネに、ふわりと優しそうな笑顔、そしてどこか脆そうな感じとか、本当に忠実に再現されていましたね。
林遣都さんは、以前、STというドラマにも出演していましたが、その時は、真面目な仕事人間というキャラクターでしたので、そのギャップも凄かったです。
個人的には、ONの中島先生のキャラの方が、可愛らしくて好きですね。


こんな感じで、純粋に作品自体も面白いのですが、こうしてドラマとの違いや、同じところを探すのも面白いです。
また、ドラマだと理解できなくても、文章で何度も読み返せばわかる箇所とか、その逆があったりするので、是非この作品もドラマと原作の両方で楽しんでほしいですね！
「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」のドラマが好きな方は、是非原作も買って読んでみてください！


公式サイトはこちら！

■ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子｜関西テレビ放送　カンテレ
http://www.ktv.jp/on/index.html